札幌オオドオリ大学

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授業詳細

【しごとシリーズ授業】

自分のまちでのはたらき方4
はたらきっぷトラベル〜当別〜

2012年12月08日(土) 09時00分 ~ 18時00分    教室:当別(スウェーデン交流センター ・当別赤れんが6号ふれあい倉庫・ノルトエッセン・Garden)
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※1:本授業の抽選は2012年11月30日(金)に行います。(抽選予約受付は11月29日(木)24時までとなります。)
※2:抽選後、定員に満たない場合やキャンセルが発生した場合は2012年12月6日(木)24時まで先着順でお申し込みを受付いたします。
※3:参加費3,000円(バス代・お昼代・保険代込み)がかかります。
※4:集合場所は、札幌市民ホール前です。(午前8:30から受付開始・9:00には当別を目指して出発します。)
ここじゃないとできない、ここだからこそできる。


自分の住む場所で、自分がもっと満足できるはたらき方をしたい。
もっと自分らしく働ける。そんな場所を探していきたい。


もちろんこれから働きはじめるひとも、
もう働いているひとも。就職とか転職だけではなく、
もっと自分の毎日を前に進めるような。
職種や仕事の内容ではなく、その何かを探す[しごとシリーズ授業]。

シリーズ4回目は札幌のとなり、
当別町で仕事をしている4人の先生を尋ね、仕事の現場を覗き体験します。

4人の生活の場でもある場所で、4人の仕事の空気感に触れ、
4の仕事について考えて、自分の場所に置き換えて。

でもやっぱり、その町の良いところも味わいたいですね。
ちょっぴり観光もします。仕事と町に関係性を見つけれるかもしれません。

また、はたらきっぷトラベルオリジナルのスクラップブックを配布します。
聞いたこと、感じたことをメモしたり、出会ったものを挟んだり、
自分だけのガイドブックをつくります。

<授業コーディネーター:はたらきっぷ編集委員>


【4人の先生のうち、現在2人のインタビューが掲載されています。】

授業前の予習にどうぞ。

・島田さんのインタビュー@はたらきっぷWEB
「自分の気持ちに素直に動き、切り開いた道。」

・早川さんのインタビュー@はたらきっぷWEB
「社会を考えるきっかけをつくる。食の可能性を追求するパン屋」



***過去のシリーズ授業***

第1回目「自分のまちでの働き方ーほかにはない。だから、おもしろい」(2012.02.11)
http://odori.univnet.jp/subjects/detail/77

第2回目「仕事を考える方法、はたらき方について知ってみませんか?」(2012.09.11)
http://odori.univnet.jp/subjects/detail/107

第3回目「自分のまちでのはたらき方 」(2012.10.13)
http://odori.univnet.jp/subjects/detail/110

狩野 菊恵 / 日本野菜ソムリエ協会認定ジュニア野菜ソムリエ

当別で様々な野菜をつくる農家の家に生まれる。 日本野菜ソムリエ協会認定ジュニア野菜ソムリエ。 現在、当別赤れんが6号 ふれあい倉庫にて、当別町の特産品をPRする仕事をしている。

島田 晶夫 / design studio shimada

1971年北海道苫小牧市に生まれる。幼少期から木版画や木彫(もくちょう)を行い、木を素材に自主制作を行う。高校、大学共に木材工芸を専門に学び、卒業後、木工房に2年間弟子入り。その後3ヶ月のヨーロッパ放浪を経て、当別町にある財団法人 スウェーデン交流センター木材工房に2年間勤務。その翌年1997年からスウェーデン・カペラゴーデン手工芸学校へ3年間留学、帰国後2001年design studio shimada設立。また、2011年には日本人で初めてスウェーデン家具マイスターの称号を取得。現在、当別町内に住みスウェーデン交流センター内木工房を拠点とし家具を中心に制作している。

早川 哲雄 / ノルトエッセン 代表

1945年北海道三笠市に生まれ育ち、大学進学のため横浜へ。卒業後は法律を扱う仕事を目指し浪人。37歳の時に1年間パン学校に通い製パンを習得する。1982年札幌澄川で「無添加・天然酵母」のパンをつくる店として妻と2人でノルトエッセンを開業。2002年、当別に場所を移しカフェスペースを併設したパン屋を開業。現在も新しい天然酵母を試し続け、日々20種類もの自家製天然酵母を扱いながらパンをつくっている。ノルトエッセンはドイツ語に訳すと「北の食料庫」。

大原 裕介  / NPO法人ゆうゆう理事長

1979年8月5日・札幌出身      NPO法人ゆうゆう理事長/看護福祉学部医療福祉学科医療福祉専攻/2003年3月卒/同大卒業後、2003年4月に同大大学院看護福祉学研究科臨床福祉・心理学専攻修士課程へ進学。学部時代よりボランティアコーディネーターとして携わり、2005年にNPO法人を起業し事務局長に就任し、平成24年6月より現職。NPO法人「ゆうゆう」は現在、10つの拠点で60名以上のスタッフが従事し、障害者自立支援法に基づく事業や子育て支援から高齢者の共生型地域生活支援事業などを幅広く展開しており、どんな障害があってもどんなに年老いても本人や家族が望む限り、住み慣れた地域で暮らし続けるための地域づくりを目標に事業を進めている。 [公職] NPO法人全国地域生活支援ネットワーク代表理事 当別町社会福祉協議会理事 北海道医療大学非常勤講師

今回の教室:当別(スウェーデン交流センター ・当別赤れんが6号ふれあい倉庫・ノルトエッセン・Garden)

住所:
地図を見る

<スウェーデン交流センター>
北欧風住宅地、スウェーデンヒルズ内に日本とスウェーデンとの国際交流の拠点となるスウェーデン交流センターがあります。
 ガラス工芸品や木工芸品などの展示販売の他、ガラス製作の見学及び体験もできます。
 また、毎年6月に行われる夏至祭の会場として賑わいを見せています。

<当別赤れんが6号ふれあい倉庫>
ふれあい倉庫は町の基幹産業である農業の歴史が刻まれた農業用倉庫を改築し、平成19年にオープンしました。
現在は主にカルチャーホールを利用した文化活動やふれあいホール運営協議会が運営する直売コーナーでの地場産品のPR販売を行い、町の賑わい創出につなげています。

<ノルトエッセン>
昭和58年創業以来、独自の製パン技術を追求して、市場の動向とは全く違ったパンの世界を切り拓いている。
昭和60年からは天然酵母、無添加パンを紹介するため全国有名デパートの「北海道物産展」の主要メーカーとして、独自の食文化を提案し続けている。

<Garden>
当別町 共生型地域オープンサロンガーデン「Garden」
子ども、高齢者の方、学生、障害のある方など、
あらゆる地域住民が集い、交流を深める拠点。



<当日の連絡先について>
電話:070-5067-5320

①授業当日午前8時以降にご連絡頂きますよう、お願いいたします。
②場所についてのお問合せや、やむを得ない場合の当日キャンセルのご連絡の場合のみ、おかけ頂きますよう、お願いいたします。

レポートタイトル:旅をして考えた。”自分らしく働くってどういうこと?”

午前9時、大通の市民ホール前に集合して、
貸し切りバスで当別を目指します。


バスの中では、
はたらきっぷトラベルオリジナルのスクラップブックが配られ、
学長による本日の先生4人の紹介や、
参加者同士の簡単な自己紹介と
札幌広域圏組合の鰐淵さんによる
当別町の歴史や主な産業等のお話を聴かせて頂きました。


外の景色を眺めながら、当別町の話を聴いてると、大通の市民ホールを出てから
40分ぐらいで、あっという間に最初の目的地「当別赤れんが6号ふれあい倉庫」に到着。





『その人らしい働き方』 ふれあい倉庫 HUG配達員 狩野菊恵さん

当別の野菜を運ぶ配達員としてお仕事をされている狩野さんにふれあい倉庫のホールでお話を伺いました。

●今の仕事をすることになったきっかけは?
きっかけは当別の農産物直売所であるふれあい倉庫でお手伝いをしたこと。
軽トラに当別の野菜をのっけて札幌の中心部で売ろう!という企画があって、そのお手伝いをしてた。手伝いをしてるうちに、雇われて働くことに。

●どういう仕事?
朝、野菜を当別で積んでそれを狸小路にある道産食材の直売マートHUGに運ぶという仕事。

●”ただの配達員”じゃない
ただ野菜を当別からHUGへ運ぶだけという訳ではない。
HUGマートでは、当別で朝採れた朝もぎの野菜を楽しみに待ってくれているお客様もいる。
そういうお客様との会話の中から、消費者のニーズをくみとって生産者である農家さんに伝えたり、逆に自分自身も農家の家で育って農家の人の野菜にかける想いや苦労も知っている分、そういった農家さんの想いをお客さんに伝えたりもする。

●当別らしいな、この仕事。とおもうところ
当別だからこそ、朝採った新鮮なものをHUGマートに並べられる。
車で40分という近さだからこそ、正真正銘朝もぎのおいしい野菜を街に届けることができる。

●働き方のポリシー
どんなに辛くてもちゃんと農家さんのところに行くこと。
熱が39°くらいでてふらふらな時も、農家さんのとこに行く。
私が来るのを待ってくれてる人がいるし、もし自分が農家さんだったら、せっかく農作物を作っても配達員の人が来てくれないのはいやだから。

●当別の良いところ
札幌で暮らしたこともある。
当別のいいところは自然がたくさんあるけど、都会にもほどよく近い(札幌まで車で30〜40分)というところ。
当別の自然にひかれて移住してくる人もいる。美容師さんとか。
都会は人がいっぱいいるけど、ここなら一人一人に丁寧に対応できるって話をしてくれた。

●仕事が楽しいって思える。
今4年目。
野菜が売れるということと、作物に対する評価をお客様からもらえるのが嬉しい。
お客さんとの会話も楽しい。
野菜を楽しみに待っててくれる人もいるし、HUGで当別の野菜を買ってくれてファンになってくれて、
実際に当別に来てくれる人もいる。
お客さんからこの野菜つくってと言われて農家さんに種をまいてもらって育ててもらうこともある。
農家さんも私も知らないことをお客さんから教えてもらったり、一緒に成長している感じ。
あと、農家の家に生まれて良かったなと思う。
ある時気づいたんだけど、父も庸車(ようしゃ)という今の私と似たような仕事をしていた。
農業者が農協から頼まれて納屋にいって袋に入ったお米や麦を農協の倉庫に運ぶ仕事。
今私が野菜の配達員のこの仕事をしているのも、運命だったのかな、と思う。

●今日のおすすめ野菜は?
ほうれん草。78歳のおばあちゃんが出してくれたほうれん草。ぜひ味わってもらいたい。

■狩野さんのお話を聴いて感じたこと
狩野さんの生き生きと自分の仕事について話す姿が印象的でした。
当別から札幌へ、野菜を運ぶ配達のお仕事。
一見単純そうに見えるけど、当別の農家さんとだったり、HUGに来るお客さんとだったり、
とっても一人一人とのかかわり合いが深い仕事だと感じました。
「ただ野菜を運ぶだけじゃなくて、お客様と農家の人をつなぐ役割なんだと思う。」と笑顔で話す狩野さん、
なにより印象的だったのは、今日のおすすめはと聞かれてほうれん草の話をしていた時の姿。
「78歳のおばあちゃんが出してくれたほうれん草でね、とってもおいしいんですよ。」と進めてくれる狩野さんの話をきいて、
本当に、単に野菜を仕入れてお店に配達するのではなく、その野菜を作っている農家さんの気持ちも一緒にお店に、お客さんに届けてるんだなって思いました。


さてさて、一カ所目のふれあい倉庫を後にして、
バスは次の目的地である当別町内にあるスウェーデンヒルズに向かいます。
車の中では鰐淵さんによる窓の外に見える当別町の景色の解説。
普通の観光とはまた違った贅沢な時間です。


二件目
『好きなことが仕事になる』スウェーデン交流センター 木工家 島田 晶夫さん

島田さんのお話を、実際の作業場である当別町にあるスウェーデン交流センター内木工房におじゃまして、お伺いしました。

●当別にくるきっかけ
中学生の時、今の場所(スウェーデン交流センター内木工房)ができたと新聞で見て、苫小牧から国鉄を乗り継いで見学に来た。
小さい頃から木工が好きだったけど、仕事にできるとは思っていなかった。
ただ好きでもくもくとやっていて、そのまま延長で、気づいたら仕事になっていた、という感じ。
音威子府の高校を卒業して、本州やヨーロッパとか家具を色々見てまわって、その後、北海道に戻ってくる時に、就職できる所がどこも思い浮かばなくて、そういえば中学生の時に見に行ったあの場所がある、って思い出して、募集してるかどうかも知らないで、手紙一筆を添えて履歴書を書いて送った。
そしたら忘れた頃に「おいで。」って返事をもらって。
95年からここに籍を置かせてもらって2年間働かしてもらって、その後4年間スウェーデンに留学して木工を学んで、そして帰って来て、独立してこの場所を借りて家具を作る仕事をしている。

●当別だからできる仕事
当別の中にスウェーデンヒルズというある意味特殊な地域があって、さらにその中のスウェーデンハウスで仕事をしていて。
留学時代にスウェーデンで学んだことを忘れないでいられるというか、思い出しながら仕事ができる。
恵まれた環境だなと思う。スウェーデンとのつながりを保てる場所。

●象嵌(ぞうがん) ※木材を用いて絵画や図柄を表現する木画技術
最初に出会ったのは高校の時。
やりたいと思ったけど、知ってる人がまわりにいなかった。
けれども、スウェーデンには教えてくれる人がいた。
スウェーデンでプロに教えてもらったことと、自分で独学でやっていたものと、あわせて今はやっている。
自分が呼吸しているのを忘れるぐらい、静かに作業をしている。
食べるのも忘れて気づいたら夜だったということもある。

●ポリシー
妥協はしない。
テーブルにあう木材がどうしても見つからなかったという理由で、○十万の依頼を断ったこともある。
商売っけが無いって言われることもあるけど。
その時よく思うのが、「家具は僕が死んでも残る。」ということ。
死んで残ってからのことを考えると、本当にいいものを作りたいと思う。
商売っけだして今目の前のものにがっついてもって思う。

●材料を大切にする。
もったないってよく思う。木材は使えるサイズになるまで時間がかかる。
とにかくもったいない、と思う。おがくずも、木材の破片も最近は捨ててない。
薪ストーブとかの薪として使ってもらったり、おがくずも公園の球根を育てるために使ってもらったりしている。


途中、島田さんの作業場を見せてもらいました。
ワインの樽に使われなかった木材が乾燥のために置いてあったり、色々な木工のための機械があったり。
のこぎりが壁にいくつもかかってたり。なんか小学校の時の図工室みたいな感じでワクワクしました。

●木工教室の話
家具を買う時って3パターンあると思う。お店で買うか、オーダーメイドするか、自分で作るか。
この自分で作るっていう部分を教室でサポートするのが面白い。

●街中に手軽に木工を体験できる場所を作りたい。
今はこういう木工が体験できる場所って、郊外に多い。
交通の便のいい街中に、手軽に木工を体験できる場所があって、スーツ姿のお父さんが仕事帰りにサンドペーパーをかけたりかんなで木を削ったり、ひと削りしてから帰るって、なんかカッコいいかなって思って。
なんかそういった事が将来できたら面白いなって思う。

●物事を始めるのに年齢は関係ないと思ってる
46歳で家具作りを始めて、世界の3本指にはいるキャビネットメーカーになった人もいる。
そんなこともある。始めるタイミングって関係ないんだなって思う。
本人のやる気次第。(笑)

●イスは座る人によって寸法が全然変わる
イスって人の体型によって座るときの感触が変わる。
幅、奥行き、背もたれの高さ、肘のいち、全部が人によって変わる。
注文を受ける時に大体言うのが、1ミリ単位で寸法を変えますということ。


■島田さんのお話を聞いて感じたこと
序盤に話されていた、小さい頃から好きだったことが、気づいたら仕事になっていた、というお話がとっても印象的でした。
「好きなことを仕事にする。」はよく聞く言葉だけど、好きなことが”気づいたら”仕事になっていた、という言葉はそういえばあまり聞かない。
だけれども、木工家の島田さんの場合、まさに好きなことが仕事に”なっていた”という人ではないだろうか。
今でも、木工に没頭しながら、時には自分が呼吸をしてるのも忘れるくらい作業に集中して、気づいたら夜になってて。という話をされていて。
なんだか、とっても豊かな時間を過ごされているんだなって、思いました。
自分が好きなことに忠実に、またソレに向かって黙々とやり続ける姿勢、そして興味があることに関しては自分からどんどん学びに行く姿勢。
なんだか色んなことを、今の自分の仕事の仕方と置き換えてみて、考えさせられました。

島田さんの話を聴き終えて、スウェーデン交流センターを見学し、お昼ご飯に向かいます。

お昼は、NPO法人ゆうゆうが運営する「ぺこぺこのはたけ」。
地産地消をコンセプトにしたレストラン兼地域の人たちの交流の場所。
当別の地元の野菜を使ったランチを満喫しました。

そして次に向かうのは、当別町にあるパン屋さん「ノルトエッセン」。



三件目
『僕にとってパン作りは、趣味でも、仕事でもなく、生き方なんだと思う。』ノルトエッセン 代表 早川 哲雄さん

ノルトエッセン代表の早川さんにお店のカフェスペースでお話を伺いました。

●当別にきたきっかけは
15年くらい探していてぱっとこの場所が見つかった。以前は札幌の澄川を中心にお店をやっていた。
当別は水がいい。当別で入ったお風呂はさめない。山から流れてくる水はいい。飲んでもおいしい。

●当別に移ってからの最初の1年
移ってからの最初の1年は棒にふった。
澄川の店も真駒内の店も閉めて、最初の1年は当別で井戸を掘っていた。
おいしいわき水がでてるんだけど量がすごい少なくて、飲料水として使おうと思って井戸を掘って、もっと水の量を増やそうと思った。
だけど、いざやってみたら、うまくいかなかった。
逆に人為的に自然の水の流れをいじったことで、地下の水の流れが変わってしまって。
自然は自然の恩恵の中で利用しないと、自然の営みを利用させてもらうという考え方じゃないといけないなと思った。欲でもって水をいじってはいけないということを学んだ。

●天然酵母でのパンづくり
僕は天然酵母を使ってパン作りをする。
天然酵母は、イースト菌に比べて、発酵力が弱かったり、酵母によってパンの出来上がりが全く変わるし、
あと使う環境によっても発酵の具合が変わったりするから、生産性は低い。
それでも、僕は天然酵母を使ったパン作りをずっと追求してる。
裏の山の木とか、アカシアとか、天然酵母は自然の中のどこにでもある。

●考え方
発想を突き詰めていく。
自分自身に余裕があって、探究心があって、しつこくて、粘り強くて、利益がでなくても、そのプロセスを楽しめる人がこの仕事にはむいてるんじゃないのかな。
パン作りもそうだけど、僕は自分で考えて、色んなことを我流で世の中を切り開いていった。

●パンの世界
すんごく楽しい世界。生き方にあっている。しつこく、しつこく、やっている。
僕にとってパンをつくるということは、趣味でも、仕事でもない、生き方なんだって思う。
38才でパンの世界に入ってからそう思う。
他人と比べなくていい。
お金が欲しかったらアルバイトでもすればいい。でも、パン作りが楽しいからやっている。
お客さんのことを考えてつくっているわけではない。自分がつくりたいものを作っている。
自分が本当に好きなパンを作れば、必ず気に入ってくれる人がいる。

●どろだんごの話に例えれば。
子供は一生懸命どろだんごを作る。
ピカピカになるまで磨いて磨いて、一つのどろだんごを作る。あれと一緒。
自分で汗水たらして作ったものは、その人の汗と涙の結晶であり、自分の作った製品を愛することができる。
それって何か仕事をする上でとっても大事なことだと思う。

●立ち位置をパンづくりに置いているということ
僕の場合、立ち位置をパンづくりに置いているというだけ。
人それぞれ自分の立ち位置をどこに置くのかを決めればいい。
人生をていねいにていねいに生きることが大事じゃないのかなって思う。
本のページを飛ばし飛ばし読んでいくような早送りのような生き方じゃなくて。
僕が思う豊かに生きるってことは、ていねいに、一人一人の人生を生きるということ。
そして、自分の生き方を信じること。

●なんで今のような生き方を選んだのか?
僕の場合、チームプレーがあまり好きじゃないっていうのと、集団から離れて個として何かをするのが僕自身のキャラクターにあっているなと、思った。だから、「降りる」ことにした。
人と比べなくていい。
誰かと競争するわけではなく、深く自分自身のやりたいことを掘り下げていくという生き方。
色々なプロセスがあって、そういう生き方になった。

■早川さんのお話を聞いて感じたこと
早川さんが終盤に話していた、「僕は降りることにした。」というお話が印象的でした。
これは自分なりの解釈なのですが、降りるということは、他人と比べてどうのこうのという、競争社会から降りることを指すのかなと。
自分なりのモノサシを自分の中にしっかりと持って、ていねいに自分の人生を生きてゆく。
そういった生き方が豊かだと僕は思うんだよなぁという話をされていて。
あとは、働き方というテーマでは、「僕にとって、パン作りは、趣味でも、仕事でもなく、生き方なんだよなぁ。」とお話されていて、何かとっても心の深い所にずどーんと来た言葉でした。
自分が好きだからパンをつくっている、ただ、それだけのこと。
時に、自分の好きなことをして生きていくのは、大変だったり、失うものが多いのかなとか考えてしまうのですが、でもそんなことではなく、自分がどう生きていきたいかって考えた時に、早川さんみたいな自分自身に素直になれる生き方はいいなぁって。シンプルにそう思わせてくれる、とっても良い時間でした。



さてさて、バスはノルトエッセンを後にして、
当別ブリザードが吹き荒れる中、
最後の目的地、NPO法人ゆうゆうさんが運営する当別町のコミュニティカフェGardenへと向かいます。


四件目
『目の前にいる一人を幸せにするところから』NPO法人ゆうゆう 代表理事 大原 裕介さん

大原さんにNPO法人ゆうゆうが運営する共生型地域オープンサロンGardenでお話を伺いました。

●当別に来たきっかけ
出身は札幌で、当別にある北海道医療大学に進学を機に当別へ来た。

●どんな仕事
僕らがやっているのは「地域福祉」というジャンルの仕事。
在宅福祉が、家族が小さい規模で障がい者や高齢者を支えるというイメージ、一方で施設福祉は他人が大きい規模で障がい者や高齢者を支えるというイメージ。
それの中間が「地域福祉」。他人が、小さな規模で障がいを持った人たちを支えて行く。
そんなイメージ。
日常と福祉の交わりをもっと作って行きたい。福祉はどちらかというと日常ではなく、特別な扱いというイメージがある。僕らが目指してるのは、もっと福祉が日常の中にとけ込むこと。そういう思いでやっている。

●当別の福祉について
10年前はこの街には障がい者がいないと思ってた。
当時の当別には養護施設も介護施設もほとんどなかった。
それが10年活動を続ける中で当別町内だけでも障がい児の放課後デイサービスや子育て支援の拠点などを8拠点作ることができた。これは成果だと思っている。

●当別で働く意味
地域の問題点はその地域に実際に暮らして考えるというスタンスを大事にしている。
当別のまちづくりに関することなんかでも、札幌に住んで当別のまちづくりに関することを提案するのと、当別に住んで当事者として提案するのとでは説得力が違ってくる。

●働く上でのポリシー
社会とか政治とか既存の仕組みとか、色んなものを言い訳にしたくない。
今ないなら自分たちで新しく創っていくというスタンスを大事にしている。
あと大切にしているのは「自覚者は責任者。」という言葉。気づいた人が当事者として、問題を解決していく。
見て見ぬふりをしたくない。

●事業を行う上でわかってきたこと
大勢の誰かのためではなく、目の前にいる一人をハッピーにする、しようとする気持ちが事業を行う上で大切だと思う。
出発点に、心うたれた一人がいないと、事業はうまくいかない。
なんとなく、こんなニーズがありそうだなという感じで始めた事業はたいていうまくいかなかった。
目の前に、何か困ってる人がいて、その目の前のたった一人の問題を解決したいという
形で事業がスタートすれば、その事業はうまくいく。

●福祉という仕事
もっと、支える側と支えられる側を混合させたい。
福祉って言うのは一見すると、障がいを持った人たちを支える仕事だけど、実はこっちが支えられている部分もある。
一方的ではなく、支える側と支えられる側が混じる感じ。
今日も午前中、子供達を連れて岩見沢まで行ってきたけど、僕にとって、子供達と過ごすそういう時間でとっても元気をもらえる。福祉ってそういう仕事だと思う。

●これからの当別
人口をもっと増やさなきゃいけない。そのためには町に目玉がなきゃいけない。
福祉はその目玉になれると思う。
この町で生まれてから亡くなるまでの間、本人が希望する選択がこの町にはたくさんある。という町になって欲しい。
障がいをもった子供を持つ家庭が、当別にいったらなんかハッピーに暮らせるらしいよ、みたいな感じで
世帯ごと引っ越してくるとか。
高齢の方だったら、自分が死ぬ時は自分の家で死にたいとか、
もしくは自分の家では無くても家族に囲まれて死にたいとか。

●当別の良さは?
人ですかね。この街の人が好き。
最初の頃はよく悪口いわれたりなんかもしたけど、叱咤激励だったと自分では思ってる。
あと当別に住んで思ったのは、地域コミュニティの大切さ。
実家がある札幌に戻っても、隣近所に誰が住んでるとか全然わからない。
でも当別だったらそこまで人も多くないし、地域のコミュニティが残ってる。
例えば、もし災害とかが起こった時に、誰を頼るかって考えたら、やっぱり近所のつながりをはじめとした地域コミュニティは大切にしなきゃと思う。
あとは色んなものがないからこそ、0から1をつくることの面白さを体験できる。
少子高齢化が進んだ課題先進国のさらに、高齢化率の高いこの当別でモデルをつくって、例えばそれを国外に輸出できたりとかしたら面白いと思う。


■大原さんのお話を聴いて感じたこと
「自覚者は責任者。」
大原さんのこの言葉がとても印象的でした。
あと、何かできないことだったり問題が生じた時に「社会とか政治とか色んなものをいい訳にしたくない。」
という言葉も。
ないなら自分たちでつくっていく。ほっとけば誰かがやってくれるだろう、という気持ちではいつまでも何も始まらない。
気づいた時に、気づいた人が行動を起こしていく。福祉の分野に置いても、そういう身の回りの問題をじぶんごととして捉えられる
当事者になれる人が求められてるのかなって。
なんか、そんなことを大原さんのお話を聴いて考えて。
そして、そんな大原さんの原動力になっているのは、いつだって目の前にいるたった一人のことを幸せにしたい、という気持ち。
確かに、日々の仕事をしていても、多くのお客さんに喜んでもらえそうだから頑張る!よりも、今目の前にいるこの人にどうやったら喜んでもらえるだろう?と考えて、行動を起こして、結果その人が喜んでくれて、そしてまた新しい人が目の前に現れて、じゃあ今度はどうやったらその人が喜んでくれるんだろうと考えて、行動を起こして。
それの積み重ねで、喜んでくれる人の数が増えていくんだろうなって。
”仕事をする、はたらく。”ってそういうことなのかなって。
なんか、そんなシンプルで当たり前でとっても基本になることだけど、なかなか日々の仕事の中ではそういうことが出来なくなってたりすることもあって。
そんなことを気づかせてくれるとっても素敵な時間でした。


さて、
そのままGardenの場所をお借りして、今日聴いて感じたことを一人一人スクラップブックにまとめる作業と
感想を共有しました。

どんな感想が出てきたかを簡単にご紹介。

・組織ではなく、個人で働いてる人の話を聴けて参考になった。
・ノルトエッセンの早川さんのお話を聴いて、ゆさぶられるものがあった。また話を聞きたい。
・大原さんの「自分がなんとなくやりたいと思った事業は失敗するけど、目の前の誰かのためならうまくいく。」という話が印象的だった。
・4人の先生の話を聞く中で当別も面白い場所だなと感じた。
・早川さんの若い頃にどれだけ種をまいたか?という言葉が印象に残った。自分も色々挑戦したい。
・地域コミュニティと関わっていくことや、地域に根付くことの重要性を今日の話しを聴いて感じた。これから意識したい。
・ノルトエッセンの早川さんの生き方がいいなと思った。
・大原さんの話で「年を取った時にどう生きるか?」という言葉が印象に残った。
・自分が事業をやる上で、もっと今後の地域のことを考えて行こうと思った。
・札幌に住んでいると見えなかった当別の頑張ってる人たちに出会えたことが嬉しかった。
・日々の生活の中では、今日みたいな貴重な話はなかなか聞けない。何事にも始めるのに遅いことはないという言葉が印象的だった。
・働き方の哲学を色々聴けた。色んな働き方と色んな考え方があると、改めて思えた。
・今まで私にはできないかもと諦めていたことを一つ一つコツコツとやっていこうと思えた。
・コミュニティにとけ込むって大事なのかなって、考えさせられた。コミュニティをもっと意識しようと思った。
・地域の中にとけこんで、根を張って、頑張ってる人たちを見て、刺激になった。直に人にあって話をきく大切さを認識できた。
・働くっていうことは、自分なりの想いを持って、経済・社会活動に関わることじゃないのかなって思った。
・自分の仕事を見つめなおすいい機会だった。まずは、自分を信じること、信じて続けることをしようと思った。
・若いうちに苦労しようと思った。
・島田さんのモノ作りの現場、環境を持っているのは単純にいいなと思った。大原さんのような社会との関わり方もいいなと思った。
・狩野さんの話を聴いて、一見野菜の配達員という仕事はシンプルだけど、狩野さんらしさをその仕事の中に見いだしたのが、仕事の面白さを見つけられたポイントじゃないのかなって思った。
・4人とも、話している内容は違っていたけれども、伝えたいことはひとつのことで、それをそれぞれが違う角度から話していた気がする。
・狩野さんがしている働き方が狩野さんにあっているなと思って、単純にいいなと思った。


さてさて、朝・大通を出発して、きづけばもう夕方の帰りのバスの中。

1日に4人のお話を聴いて、正直帰りのバスの中は頭がパンクしそうでした。

4人のお話を聴いてから一週間。
このレポートを書きながらようやく少しずつ自分の中に落とし込めているような気がします。

どの先生のお話もとっても素敵でした。
そして、それはそれぞれの仕事に対して誇りをもってやれてるからなんだろうなって。
それぞれ、自分の仕事に誇りを持つ方法は違えど、そのヒントがたくさん詰まった今回の当別でのはたらきっぷトラベルだったのかな、と。

そして、観光という部分に置いても、ただ観光名所に行くのではなく、例えば直売所行くのひとつをとっても、
そこで働く狩野さんの話を聴かせてもらうことで、普通の観光よりも一歩その町に踏み込むことができたような気がして。
それはスウェーデンヒルズでもそうだし、ノルトエッセンでもそうだし、Gardenでも。
そんな風に、一歩その町に対して踏み込むことのできる、貴重な体験だったなと思います。


(授業レポーター:常井 玄)

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レポートUP
カテゴリ:【しごとシリーズ授業】
定 員 :25人
参加対象:その地域の仕事に興味のある方。 自分らしい仕事ってなんだろうと興味を持っている方。 「はたらきかた」について興味がある方。など