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授業詳細

【社会】

「見えないフリークライミングの世界」を見てみよう。

2014年04月29日(火) 16時00分 ~ 18時00分    教室:札幌市視聴覚障がい者情報センター2階大会議室
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※1:本授業は先着となります。2014年4月28日(月)20時まで先着順でお申し込みを受付いたします。
※2:参加費として500円いただきます。(お茶とちょっとしお菓子をとりながら授業を行います)
「見えなくなってから、見えてきたものがたくさんあります。」

と、視覚障害のクライマー小林さん(フリークライミング世界大会・日本選手権優勝者)は語ります。

今回の授業の先生は、視覚障害者へのフリークライミング普及活動を行う
「NPO法人モンキーマジック」代表の小林 幸一郎さん。
ご自身も視覚障害をもっていながら、
フリークライミングスクールの企画・運営をメインに、
障害者と健常者の交流促進をはかり、
関係者や一般の方々に様々な障害に対する理解を深めてもらうことを
目的に活動を行っているパワフルな方です。

授業では、小林さんに”視覚障害者とフリークライミング”についての話をしてもらいながら
「多様性」や「他者理解」をテーマに、考えを深める時間にしたいなと思っています。

そして、
目が見えないことがマイナスなことではなく
そのようなハンディキャップを持った
小林さんだからこそ見える世界、世界の見え方、みたいなものも、
授業で学べたらなと思っています。

【授業の流れ】
16:00 授業開始
16:10 小林さんの話を聴いてみよう
17:00 簡単な参加型ワークショップ(障害の有無に関わらずご参加頂ける内容です。)
17:30 振り返り&質疑応答
18:00 授業終了

※授業の流れは予定になります。

(授業コーディネーター:常井 玄)

小林 幸一郎 / NPO法人モンキーマジック 代表理事

1968年東京生まれ。大学卒業後、旅行会社、アウトドア衣料品販売会社などを経て、33歳で独立。16歳(高校2年)でフリークライミングと出会う。それまで全く運動をしていなかったが、さまざまな環境の変化の中でもこのスポーツを止めたことはなかった。28歳のときに眼病が発覚、将来失明するという診断に失意の日々も送るが、その後さまざまな出会いから現在の活動を開始。第一回障害者クライミング世界選手権、視覚障害男子の部優勝。視覚障害者へのフリークライミング普及活動を行う「NPO法人モンキーマジック」代表理事。 ・パラクライミングカップ(ロシア)2006 視覚障害クラス優勝 ・イタリア世界選手権2011  B2クラス優勝 ・視覚障害者クライミング日本選手権2013,2014 優勝 ■NPO法人 モンキーマジックについて 2005年8月NPO法人認証設立。スクールやイベントを通じ、視覚障害者を主な対象としたフリークライミングの普及活動を行う。様々な交流を生み出し障害者理解やその自立支援の実現を目指しています。 NPO法人モンキーマジックオフィシャルサイト http://www.monkeymagic.or.jp/

今回の教室:札幌市視聴覚障がい者情報センター2階大会議室

住所:札幌市中央区大通西19丁目

■地下鉄をご利用の場合
地下鉄東西線「西18丁目」駅下車1番出口(徒歩5分)
1番出口から西方向に向かい、交差点をわたらずに、点字ブロックに沿って右折してください。30メートルほど進むと盲導鈴が聞こえますので、それに沿って右折すると、視聴覚障がい者情報センターに着きます。

■バスをご利用の場合
JRバス(西58)「長生園前」下車すぐ
JRバス(札樽線「北1条西20丁目」下車(徒歩3分)※特急・急行・快速は止まりません。
地図を見る

視聴覚障がい者情報センターでは、視覚や聴覚に障がいのある方の社会参加や自立の促進を目的に、情報提供や生活に必要な訓練、相談業務などさまざまな事業を行っています。

レポートタイトル:自分のためだったフリークライミングが、人と一緒にやるフリークライミングに変わった。

暖かい陽気に、札幌の桜も一気に咲き出した土曜日。
今日の先生は、視覚障害を持つ方にフリークライミング体験を広める活動を行っている、NPO「モンキーマジック」代表の小林幸一郎さん。モンキーマジックって名前、かわいいですね。
確かにおサルさんって、ひょいひょい登っていくイメージありますね・・・サル山とか。
人間のフリークライミングはあまり見たことないですが、某VS嵐みたいな感じでしょうか?

はて授業前半は小林さんから、フリークライミングへの思い、自身が視覚障害の経験を通じて今のNPOを立ち上げた経緯などをお聞きしました。以下簡単に内容を。

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☆フリークライミングとは?

TV番組で有名になったフリークライミング。登るのが人工の壁であっても、自然の岩カベなどでも、「人間が本来持っている力を使って、ロープなどに体重を預けずに登る」という「登り方」そのものを指してフリークライミングと呼ぶのだそうです。

☆フリークライミングのいいところって

視覚や聴覚その他に障害のあるかたも、ご高齢の方も、小さいお子さんも、運動不足の人も、国籍が違っても、みんなで一緒に励ましあいながら、人と競わず自分のペースでそれぞれの成長速度に合わせて楽しめる。それがフリークライミングのいいところ。

☆視覚障害って実は千差万別
 
視覚障害者といっても、みんなが完全な暗闇にいるのではなく、視野の中心だけが見える、中心だけが見えない、または霧の中にいるような状態(光がとてもまぶしく感じるのでサングラスが必要)など、色々なパターンがあります。

「もし視覚障害者と接点があったら、ぜひ『どんな風に見えているんですか?』と聞いてみてほしいです。『お住まいは?』と聞くようなもので、まったく失礼なことではないと思いますし、『あなたのことが知りたいんです』というアピールにもつながると思います。」と小林さん。
聞き方やシチュエーションにも十分配慮しつつ、お話を深めるきっかけにできるといいですね。

☆暮らしの中で、視覚障害者にとってやさしいしくみとは?

黄色い点字ブロックや手すりのほかにも、駅の改札や階段で流れているピンポーンという音や鳥の声、音声案内など、耳からの情報が重要です。

☆病気の発症、信頼できる医療機関や友人との出会い

小林さんは高2のときフリークライミングと出会って、はまっていったそうです。就職後の28歳のとき視力の低下する病気になり、自分の未来予想図が全部止められてしまったような気がしていました。

友人の紹介でとあるクリニックを受診し、医師に
「先生、私はこれから何ができなくなるんですか?」と聞いたところ、
「大事なことは、あなたがこれから何がしたいのか、どう生きていきたいのかなんですよ」といわれ、大きな荷物を降ろしてもらったような感じがしました。
このクリニックでは専門職によるサポート体制も充実していて、小林さんの大きな転換点となりました。

その後アメリカで、全盲でエベレストに登ったErik Weihenmayer さんという方に出会い、友人になりました。
自分は日本でフリークライミングの楽しさを伝えていきたい!とNPO「モンキーマジック」を立ち上げ、現在に至ります。

「障害はマイナスに捕らえられがちですが、私は今まで障害を補うに余りある経験をできていると思います。」とお話は結ばれました。

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後半は参加者が円くなって座り、座談会形式に。

☆参加のきっかけ

・友人がボルダリングをしている。
・ダイアログ・イン・ザ・ダークの経験から。
・職場や仕事で視覚障害者と接点がある。
・自身、視覚障害がある。なんでも興味を持つ。フリークライミングもやってみたい。
・小林さんに出会って、目が見えなくて、自分より小さくて、自分より年上なのに、自分よりすごく登れるのを見て衝撃を受けた。

☆小林さんへ質問

Q:視覚障害者に手を貸したいが、何が親切で何がおせっかいなのか分からない。

A:何を必要とするかは人それぞれなので、言葉のやり取りをして確認するのが一番です。何でもかんでも助けるのではなく、「視覚の問題が原因で困っていることは何なのか」を判断の基準に置く必要があります。

Q:視覚障害者はどのようにフリークライミングをするのですか?

A:まったく特別なことはしません。目の見える人は目で探しますが、視覚障害者の人は窓拭きをするように手で探しながら登ります。

Q:盲学校の子供たちにも教えるそうですが、その子たちが室内だけでなく野外の自然の壁を登ったりもするんですか?

A:します。目の見えない子供たちには、体を動かすことの楽しさや、できないと思っていることもできるんだよということを実感してほしいし、保護者の方にも、こんなこともできるんだから、もっといろんなことできるかも!と感じてほしいです。

Q:ご自身とフリークライミングとの関わりについて、見えていた頃と見えなくなってからで変わったことはありますか?

A:見えていた頃のフリークライミングは、自分のためだけでした。そこから、人と一緒に共有していくフリークライミングに変わりました。

最後に、中国・桂林で岩壁を登る小林さんの映像を見せていただいて授業は終わりました。大自然の中、たいした気持ちよさそうです。
興味を持ったかたはぜひ、ユーチューブの動画などにも触れて、映像や音からフリークライミングを感じてみてください。
(小林さん自身の映像も、Koba's climbing lifeというタイトルで出ています)

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フリークライミング・・・がんや難病の治療に取り入れている病院もあると聞きます。

小林さんは札幌でも、障害のあるなしに関わらず誰でも参加できるフリークライミング教室を展開していく予定だそうなので、これからが楽しみですね。

フリークライミングというスポーツそのもののもつパワーと、小林さん自身のハートの熱さとが、多くの人をひきつけてその意識を変えていく原動力になっているのだなと感じました。
「たいへんだけど、がんばろう」ではなく
「すごく楽しいよ、元気が出るよ。一緒にやろう!」と言われると、わくわくしますね。

以前より身近になってきたフリークライミング、あなたも一度体験してみませんか。


(授業レポーター:後藤 朋子)

※写真をクリックすると拡大します。


 

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レポートUP
カテゴリ:【社会】
定 員 :30人
参加対象:フリークライミングってどんなスポーツ?と気になる人、クライミングに興味がある人、クライミングが好きな人、「多様性」や「他者理解」について考えてみたい人 、「みんな一緒のゴール」ではなく、「一人ひとりのゴール」について考えてみたい人、日々の運動不足を解消する何かを探してる人など